重度知的障害・自閉症のぽんたとのお出かけが大変すぎる【シングルマザーの本音と工夫3つ】

日常のこと

お出かけのたびに、帰宅してからどっと疲れが出る——ここまでは子育てあるあるかも知れません。

ぽんたのお出かけは、行く前から気が重かったりします。

行く前にシミュレーションを重ねて、荷物も準備万端で家を出る。それでも、現地に着いた瞬間に計画が崩れることが、うちでは珍しくありません。

歯科衛生士をしながら、重度知的障害・自閉症の息子ぽんたをシングルマザーで育てているハルです。

この記事では、わが家のお出かけのリアルと、試行錯誤の末にたどりついた「少し楽になった工夫」をお伝えします。完璧な解決策ではないけれど、同じような状況にある方に「わかる」と思ってもらえたら嬉しいです。

重度知的障害・自閉症の子とのお出かけ、こんなことがあります

① 目的が「目的」でなくなる日がある

「今日はUSJに行くよ」と何日も前から伝えて、本人も楽しみにしている様子でした。それでも当日、入り口の前でぽんたは動かなくなりました。

理由はわかりません。人の多さか、音か、においか。「無理」というサインが体全体から出ていて、それ以上進めませんでした。

楽しそうに入場して行く他の人たちを見て、せっかくここまで来たのに——という言葉を、何度飲み込んだかわかりません。でも、無理やり連れて行っても誰も楽しくなれないことは、経験上知っています。

② 想像を超えたことが、次々起きる

外出先でのぽんたの行動は、予測がつかないことがあります。

お気に入りのものに出会うと、周りが見えないほど興奮してしまう。急に走り出す。靴を脱いで投げる。気持ちが高ぶると、止めるのが難しくなります。

「公園くらいなら」と思っていたのに、遊びたいところに知らない子がいるだけで癇癪になったこともあります。”普通のお出かけ”のハードルが、一般的なそれとはまったく違います。

③ 全部ひとりでやることの、じわじわとしたしんどさ

ぽんたへの対応で頭と体をフル回転させながら、さらに荷物を持ち、支払いをして、周囲に頭を下げる。それをすべてひとりでこなすのが、シングルマザーのお出かけです。

「こういうとき、大人がもう一人いればな」と思う瞬間があります。パートナーがいれば解決するとは思っていないけれど、それでも手がもう一本あるだけで全然違うだろうな、と。そう思うくらい、お出かけはエネルギーを使います。

試行錯誤の末にたどりついた、わが家の工夫3つ

① 「行けただけで合格」をルールにする

お出かけ前に「楽しく遊ぶイメージ」を持つのをやめました。

目標は「行って、帰ってくること」。それだけ。目的地で何もできなくても、何も見られなくても、外の空気を吸って帰れたなら十分——そう決めてから、出かけることへの気持ちが少し軽くなりました。

期待値のコントロールが、親自身のメンタルを守ることにもつながっています。

② 初めての場所は、事前に「見せる」

行き先が決まったら、前日か当日の朝にGoogleマップの写真を一緒に見るようにしています。「ここ行く?」と聞くと「いく!」と元気よく答えてくれます。

ただ、写真で見るのと実際に行くのとでは、やっぱり違う。人が多すぎたり何か想定外のことがあると「おうち帰る」が始まって、そうなるともうずっと帰りたがります。

それでもこのひと手間を挟むと、何もしないときよりパニックになる回数が減りました。「完全に防げる」わけではないけれど、「少しだけ心構えができる」——本人にとっても、私にとっても。

③ 着替えセットは必ず準備する

普通の子なら「念のため」で済む着替えが、ぽんたとのお出かけでは「確実に必要」になります。汚れ、汗、飲み物のこぼし——外出中に何が起きるかわからないので、今は出かけるたびに準備するのではなく、上下・下着・靴下をジップロックにまとめてバッグに入れっぱなしにしています。

「もし何かあっても対応できる」という安心感があるだけで、出かける前の気持ちが少し違います。

お出かけのハードルを下げてくれる、もうひとつの話

行っても「おうち帰る」になることがある、とわかっていると、お出かけ自体が腰重くなってしまいます。

そんなとき、療育手帳の割引がとても助かっています。施設の利用料や駐車場代が減るだけで、「今日うまくいかなくても、まあいいか」と思える、お出かけへのハードルが少し下がる。失敗したときの痛手が小さくなるので、挑戦しやすくなりました。

療育手帳で使える割引については、こちらにまとめています。

療育手帳があると使える手当・割引まとめ【知らないと損する制度一覧】
療育手帳を取得したら何が使えるの?手当・施設割引・交通費・高速道路・税金控除・NHK受信料など、知らないと損する制度をまとめました。

まとめ

今もお出かけは、簡単ではありません。

ただ、以前は無理だった順番待ちが少しできるようになったとか、場所見知りが和らいできたとか、小さな変化を感じることも増えてきました。

「楽しいお出かけをする」というより、「一緒に外の世界を歩いていく」という感覚でいるほうが、わが家にはしっくりきています。

同じように試行錯誤している方の、何かヒントになれば嬉しいです。

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歯科衛生士のシングルマザー「ハル」です。重度知的障害・自閉症の息子ぽんたを育てながら日々奮闘中。福祉制度や療育のこと、障害児育児のリアルをお届けします。

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