障害児育児の便利グッズを検索すると、たくさんの商品が出てきますよね。でも本当に役立つのか、うちの子に合うのか、買う前は不安になるものです。
わたしは重度知的障害・自閉症の息子ぽんたを育てるシングルマザーで、職業は歯科衛生士です。これまで色々なグッズを試してきましたが、振り返って本当に買ってよかったと思えるものは、実はそう多くありません。
この記事では、わが家で実際に使って役立ったものだけを3つ紹介します。数は少ないですが、すべて本当に使った上での感想です。同じように悩んでいる方の、買い物の失敗を減らすお手伝いができたらうれしいです。
1. 外出の安心に:GPS見守り(みてねみまもりGPS)
3つのなかで一番買ってよかったのが、GPS見守りです。
言葉でのやりとりが難しい子は、外で何かあっても自分から状況を伝えられません。だからこそ、親の側から今どこにいるかを確認できる手段があると、安心感がまるで違います。
わが家はBoTとみてねみまもりGPSの両方を使ってみて、最終的にみてねに落ち着きました。アプリが使いやすく、位置の確認がスムーズだったのが決め手です。
活躍しているのは、放課後等デイサービスの行き帰りです。帰りの時間にアプリを開けば、今どのあたりかがわかる。デイの活動でお出かけがある日も、ちゃんと目的地に着いたかを確認できます。連絡帳や電話で聞かなくても様子がわかるので、仕事中の心配がずいぶん減りました。
もうひとつ助かっているのが、家族との共有機能です。位置情報を祖父母などサポートしてくれる人と一緒に見られるので、送迎やお留守番をお願いするときも引き継ぎがラクになります。ひとりで抱え込まない体制づくりにも、地味に効いてくれています。
お出かけそのものの大変さと工夫は、こちらの記事にまとめています。

2. 指差しで伝えられるようになった:写真がリアルな図鑑
これは、ぽんたと会話するための道具になりました。
わが家で使っているのは、小学館のはじめてずかん1000です。身近なものの写真が1000点、ページいっぱいに並んでいる図鑑です。
ぽんたは視覚優位で、耳から入る言葉より、目で見たもののほうがずっと伝わります。この図鑑を開くようになってから、今食べたいものはある?と聞くと、自分の興味のある料理を指差すようになりました。まだ発語がなかった頃のことです。
効いたのは、イラストではなく写真だったことだと思っています。実物の写真だと、ふだん目にしているものとそのまま結びつくようです。見たことがある、と本人の中で一致してくれる。
字が読めなくても、指を差せば伝えられる。エレベーターの写真を指差して何か言おうとしたり、麺類を指差してこれが食べたいと教えてくれたり。物語の絵本を読み聞かせるより、ずっと興味を示してくれました。
そして発語が始まってからも、この図鑑は手放しませんでした。結果として、何年も使い続けたことになります。
ひとつだけお伝えしておくと、わたしが買ったのはタッチペンがつく前のものです。今売られているタッチペン版は試したことがないので、音が出る機能については何とも言えません。ただ、写真であることの強さは、ペンのあるなしに関係なく効いてくれると思います。
家庭学習が何もできていないわが家の話は、別の記事に書いています。

3. 歯科衛生士の本命:仕上げ磨き用の歯ブラシ
最後は職業柄、これだけは紹介させてください。今も毎日使っているものです。
感覚が敏感な子の歯みがきは、毎日のケアのなかでも特に苦労しやすいところです。道具を変えるだけで嫌がり方が変わることがあるので、歯ブラシ選びは思っている以上に大事です。
わが家で使っているのは、ワンタフトブラシのプラウトと、ライオンのこども歯ブラシです。プラウトはヘッドが小さく、奥歯や歯ぐきのキワまでピンポイントで磨けるので、短時間で仕上げられます。嫌がる時間そのものを減らせるのが、敏感な子には大きなメリットです。
歯みがきを嫌がる子への声かけや進め方のコツは、こちらの記事に詳しくまとめています。あわせて読んでみてください。

まとめ:高いものより、わが家の困りごとに合うもの
最後にもう一度、わが家で本当に買ってよかったもの3つです。
- 外出の安心に:みてねみまもりGPS
- 言葉が出ない時期の意思疎通に:はじめてずかん1000
- 毎日の口のケアに:仕上げ磨き用の歯ブラシ(プラウト)
どれも高価だから良かったのではなく、そのときのわが家の困りごとに合っていたから役立ったものです。よそのお子さんに同じものが合うとは限りません。それでも、うちの子には無理だろうと思っていたものが、何年も使うことになる場合もあります。
気になるものがあれば、まずひとつから試してみてください。小さな道具が、毎日の育児をほんの少し軽くしてくれます。

